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ILO
国際労働機構(International Labor Organization)の略称。第1次世界大戦後(1919年)、国際連盟の機関として設立。第2次世界大戦後(46年)、 国際連合の専門機関となる。国連加盟国の労働条件、生活条件引き上げについての基準としてILОの条約を定め、 条約を批准した国に対して勧告を行うことを任務としている。
ILO87号条約
団結権保障を詳細に規定したILОの基本的な条約。この条約では、団結権が与えられないのは軍隊と警察に限られている。 日本は65年に批准したが、国内法の整備が不十分である。
ILO107号条約
同一価値の労働についての男女労働者に対する同一報酬に関することを定めた条約。国内法令では労基法4条で「女性であることを 理由として、男性と差別的取り扱いをしてはならない」としている。
ILO144号条約
政府・労働者・使用者の三者構成による、条約批准や条約などの適用状況について協議(三者協議)することを定めた条約。 三者協議は、公務に関する条約を含め、他の条約を批准する上で重要な役割を果たす。連合の運動によって日本は、02年6月に ようやく批准、03年6月に発効した。
ILO151号条約
この条約は、公務員の団結権、団体交渉権、争議権および市民的権利を定めた条約である。自治労は、自治体職員のストライキ権の 獲得という労働基本権確立の最終目標に至る中期的目標として、「団体交渉による賃金・労働条件決定制度の確立」をめざすために、 同条約の批准と国内法の改正に力を注いでいる。
ICFTU・国際自由労連(International Confederation of Free Trade Unions)
1949年に結成される。世界152ヵ国・地域、233加盟組織、1億5100万人を組織。
ナショナルセンター加盟方式なので、日本からは、連合が加盟。「全世界の自由にして民主的な労働組合に組織される労働者を 結集し、思想・言論・結社の自由、個人の諸権利の確認、国家の完全な自由と自治、自由な労働と経済民主主義、差別待遇や 従属状態の一掃、全体主義や侵略との闘争、抑圧政治体制下の働く人々との連帯」に向けての活動を展開している。
安全・衛生委員会
労働安全衛生法、同施行令、同規則に基づき、各業種ごとに常時使用労働者数に応じて最低設置義務が定められている組織。 主に労働者の危険防止対策を審議するのが安全委員会であり、主に労働者の健康障害防止対策を審議するのが衛生委員会である。 両方の機能を兼ね備えた安全衛生委員会として設置することもできる。委員の半数は労働者の代表でなければならず、 毎月1回以上の開催が義務づけられている。
い
育児休業法
長く働き続けるための条件づくりの1つとしてつくられた育児期の休業制度。1992年4月から施行され、2002年4月から 休業期間が延長となった。内容は【1】3歳未満の子をもつ男女労働者が対象【2】育休取得を理由とする解雇の禁止 【3】勤務時間を一定程度短縮する措置など。公務員の場合、国家公務員、国会職員、地方公務員それぞれの法律が制定された。 地方公務員は、自治体ごとに条例化されている。
う
え
エンゲルの法則
「所得が低いほど、家計の支出に占める食費の割合が大きくなる」というのが、エンゲルの法則。ドイツの統計学者 エルンスト・エンゲルが、その著書「ベルギー労働者家族の生活費」(1895年)の中で導きだした法則。家計費のなかの 実支出に対する食費の百分比を「エンゲル係数」とよび、現在も生計費調査や、生活給の要求算定に使われている。
エンゼルプラン
「子育て支援のための総合計画」の略称。厚生省により策定され、95年度からスタートした。育児を社会的に支援することにより、 少子化傾向に歯止めをかけようとするもの。計画の主な内容は3歳未満の乳幼児の保育所受け入れ枠の大幅増、 早期や夜間の延長保育の大幅増など。
NPO
98年12月にNPО法(特定非営利活動促進法)が施行され、ボランティア団体や市民団体が法人格を取得できる。
お
オゾン層破壊
これにより地上に有害紫外線が増加、人体への影響が心配される。ほかにも温暖化、大気汚染など地球規模での環境問題が 問われるなか、自治労でもアースデイに参加するなど、地域から環境保全への取り組みを強めている。
オルグ活動
オルグとはオーガナイズ(組織する)の略語。労働組合では、執行部が組合組織の強化のための指導に当たることをオルグ活動 という。未組織労働者の組織化のための活動をいうこともある。ちなみに、オルグ活動をすることを「オルグる」ということもある。